周期療法

漢方薬による生理周期にあわせた不妊治療

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最近、不妊症の治療で、周期療法というものが注目されています。
周期療法は、中国では「中薬人工周期療法」と呼ばれています。
これは、1962−1966年ごろ江西省で、符式珪先生、廖彩森先生、林至君先生などがあつまって開発した方法です。
私も北京研修で柴先生などの実際の臨床を見せて頂き、その効果に驚きました。
当店でも、すでに10年以上も周期療法に取り組んで多くの実績があります。


周期療法について書かれた本
残念ながら、まだ日本語に翻訳されていません。


周期療法とは、どのようなものなのでしょうか。
周期療法を理解するには、基礎体温を理解する必要があります。




基礎体温は、主に低温期高温期に分かれています。

生理の後は、低温期です。
この時期は、卵巣の中で卵胞が発育し、子宮の内膜が厚くなっていく時期です。
卵胞は、腎の中の腎精に属します。さらに腎精は陰に属しています。
陰の性は、物質、血液、大地などを意味しています。
( 陰と陽については、中医学教室を見てください。)
ですから、この時期は、しっかりと腎精を補い、畑を耕し良い種を作る事が大切です。

次に排卵期です。
この時期は、いわば種が発芽する時期です。
発芽するにはエネルギーが必要です。
この時期は、気血の流れに注意して、排卵をスムースにする事が大切です。
特に多能炮製卵巣の場合は、この時期がうまくいかないので、この時期の治療を重点的に行います。


排卵の後に上昇期というものがあります。
この上昇期が長い人は排卵の後にすぐに黄体が形成されない事を意味しています。
これは漢方的に見ると、気の流れが悪い場合や、淤血や痰湿といった汚れが体内にある事が多いようです。


高温期は、排卵の後に、黄体というものが出来て、そこから黄体ホルモンが分泌する事によっておこります。
この時期は、体温が高くなり、イライラしやすかったり、肌があれたりします。
高温期は、生理の周期が長い人も、短い人もほぼ一定で14日間です。
この時期を漢方的に見ると、陽気が支配している時期と言えます。
何故なら、陽気は、活発、熱、行動力、エネルギー、などを意味しているからです。
ですから、高温期が短い人や高温期の体温が低い場合は、陽気の足りない人と言えます。
また、この時期に子宮の内膜に潤いがないと、うまく着床しません。子宮の内膜に潤いを与えるのは血です。
例えて言うなら、陽気は太陽の光で、血は畑の水です。
発芽した種は、太陽の光と水をいっぱい吸い込んですくすくと大きくなっていきます。



漢方的には
低温期は 陰を養う時期
高温期は 陽を養う時期

になります。

 低温期の時は、腎陰や腎精を養う薬を多く使います。
 特に、漢方では、卵胞は腎の中に蓄えられた腎精とかんがえます。
 低温期に腎精を補う事が良い卵を作るのに大切です

 排卵のころは理気薬や活血薬を用いて、排卵をスムーズに起こさせるようにします。

 高温期は、陽気が充実して気血が盛んな時です。気血を補うお薬を用います。
 そして子宮の内膜に潤いを与え、着床を助けるとともに、流産の予防にも配慮します。

また、生理痛や子宮内膜症などの人は生理時には血をきれいにする活血化淤薬を用いて、子宮の中を掃除します。

このように、生理の周期にあわせて治療する方法を周期療法と言います。

周期療法は、使う漢方薬の種類が多いので、月々の予算がどうしても2万円程度かかってしまいます。

周期療法は不妊症の治療においてとても有効な方法です。
しかし、すべての不妊症に当てはまるわけではありません。
例えば、気血の損傷が酷い場合は、まず充分に気血を補って、それから周期療法に入ります。
また、卵管が詰まっている場合とか、子宮内膜症の場合とか、多嚢性卵巣の場合や、抗プロラクチン血症などの場合は、単なる周期療法ではなく、それらを考慮した周期療法を行う事が大切です。

あらましは、不妊治療の流れを見て下さい。


    周期療法の開発者 李衡友先生 の論文
  ( 中国語です。 ご覧頂くにはアクロバットリーダーが必要です。 )
周期療法.の開発者 李衡友先生 の資料   (209KB)