うつ 鬱気味

鬱という漢字は難しいですね。
下の左部分は米を火であたため、発酵させている様子です。
下の右は、湯気です。
発酵させるとガスが出ますね。
そこに蓋をかぶせて、木や缶で重りをのせています。
つまり湯気や香りを閉じ込めた状態を表現しています。
うつになると、家に閉じこもって外に出なくなります。
鬱は、中医学では流れが悪くなっている状態を意味しています。
うつというと、なんとなくやる気がしないとか、エネルギ不足のようなイメージを持ちやすいのですが、たしかに気虚はあるのですが、気虚だけではありません。
鬱の本体は、気の不足ではなく、気の流れが悪く渋滞して塞がった状態です。
ですから、大切なのは気の流れを良くして渋滞を改善する事です。
もし、渋滞改善しないで、ただ単に気を補うだけだと、渋滞はよけいにひどくなります。
うつの場合は純粋な虚ではなく、虚と実が錯雑していると考える事が大切です。
つまった気の流れを良くするのによく使うのが、開気丸、逍遥丸、温胆湯などです。
これらは体質や症状で使い分けます。
気の流れが悪くなって一番ダメージを受けるのが肝なのですが、肝の状態ですと、まだ鬱までは行かなくて、自立神経失調症といった状態となります。
この状態が長く続くと、病は肝から心に移行します。
肝と心は親子の関係にあり、親の病は子にうつりやすいです。
そして、心に邪気がたまります。
この時点で夜眠れない、夢が多い、イライラなどの症状が出てきます。
この段階では、心の邪気をとる漢方を使います。
さらにこの状態がつづく心の気が疲れて消耗してしまい心気虚がおこります。
そうすると、やる気がしない、動悸、不安などの症状が出ます。
また、肝は胆と表裏なので、肝の病が胆に伝わる事もあります。
この場合は胆気虚という状態になり、不安感、おどろきやすい、ビクビクするなどの症状が出てきます。
このように、鬱の場合、虚と実が錯雑して、肝、心、胆などの臓の機能失調があり、使う漢方も複雑です。