不妊症

不妊症の場合、まずなかなか妊娠しない原因を探す必要があります。
これには、西洋医学的な原因と中医学的な原因があります。
西洋医学的な原因としては、卵巣機能の低下以外にも、卵管の機能低下、子宮の着床能力、精子、抗体などさまざまな問題があります。
西洋医学的な原因が違えば使う漢方も違います。
ですので、西洋医学的な原因をしっかりつかんでおく事が大切です。
それぞれの漢方は、各項目を参考にしてください。

時に西洋医学では原因不明の場合もあります。
その場合でも、中医学的な原因がある事が多いです。
また、西洋医学的な原因が同じでも、体質によっては治療方法、漢方薬が違います。
ですので、西洋医学的な原因と中医学的な原因をあわせて考える事がとても大切です。

体質を整える事は、不妊症だけでなく、他の病気の改善にもなります。

 気血両虚タイプ
  気( エネルギー )と血が不足して、生理の原料が足りないタイプ。
  この場合は、気血を補う漢方など体を温めるような漢方薬を使います。

 腎陽虚タイプ
  ホルモンは腎と密接な関係をもっています。
  このうち、黄体ホルモンと関わりのふかいものが、腎陽です。
  冷え性で、体温が低い場合は、このタイプの可能性があります。
  腎陽を補うような漢方薬などを使います。

 気滞タイプ
  ストレスが多く、イライラしたり、生理の前に胸がはったりします。
  気滞を改善するような漢方薬などを使います。

 瘀血タイプ
  血液のよごれが多いタイプ。生理の色がくろっぽく、塊が混じります。
  また、生理の時に、つるような痛み、刺すようないみが出ます。
  瘀血を改善するような漢方薬などを用います。
  瘀血には、通常の瘀血と陳久瘀血があります。
  通常の瘀血は、血液をサラサラにするような漢方で大丈夫ですが、
  陳久瘀血の場合は血管の外で固まった古い血なので、
  通常の血液サラサラのものでは難しいです。
  この場合は水蛭とか、地竜といった動物系の生薬が必要です。 

湿熱タイプ
  普段から、色の濃い、臭いのあるおりものが多く、時に痒みがあったりします。
  生理の色は、赤黒く、どちらかというと、暑がりで、湿疹やおできなどが出来やすい
  タイプです。
  清熱利湿作用のある漢方薬などを使います。

これらの状態を判断するには、症状だけでなく、舌の色、脈の状態、血流などを参考にします。
いくつかのタイプが同時にある事が多いので、実際には上記のように単純ではありません。
私も30年以上漢方を勉強していますが、なかなか判断が難しい場合に遭遇します。

また、このあたりの考え方は治療する人の経験に多く左右します。
ですからお店によって考え方が違う事もよくあります。
説明に納得できなかったり、効き目があまり感じられない場合は別なお店での相談も考えてみてください。