女貞子

言い伝えによれば、秦・漢の時代に浙江省に1人の身分の高い人がいました。
彼には1人の娘がいました。
その娘は年頃で、とても容姿端麗でした。そして芸術的なセンスも抜群でした。
父親は目に入れても痛くない程、可愛がっていました。
その娘に求婚する人はあとが立ちません。
父親は貪欲な人で、自分の地位の確保の為、県知事との結婚を約束してしまいました。
実は娘は、町の学校の先生と恋仲で一生のちぎりを結んでいました。
勿論、父親はそんな事は知りません。
娘は父親をうらんで壁に頭をぶつけて自殺してしまいました。
町の先生はそれを知り、ショックのあまり病気になってしまいました。
数日で体はやせこけて、頭髪は真っ白になってしまいました。
数年後、先生はその娘の墓の前で首をくくろうとしました。
その時、墓の土の上に1本の木が生えているのを見つけました。
葉は生い茂り、果実はまるで黒髪のように黒いものでした。
先生はその実をつんで口に入れました。
そうすると、たちまち元気になりました。
そこで、毎日その実をつんで食べると、今までの病かがすっかり良くなりました。