ダイエットと生理不順

極端なダイエットをすると生理が来なくなる事があります。
ホルモンの原料はコレステロールなので、コレステロール不足になる
事が考えられます。
それ以外にも貧血が原因の場合もあります。
人間の身体は良く出来ていて、貧血がひどいと自分の身体を守るために生理をとめてしまうのです。
それ以外にも脳下垂体の働きが低下してしまう場合があります。
この場合は体重をもとにもどしてもなかなか生理が回復しないケースもあります。

皮下脂肪は実は女性にとっては大切な臓器です。
女性ホルモンの一つ、エストロゲンは実は男性ホルモンから作られます。
この男性ホルモンを卵巣と皮下脂肪で女性ホルモンに変えているのです。
ですから皮下脂肪が少ないと女性ホルモンの不足がおこる可能性があります。

これらの事を考えると、あまり無理なダイエットはしない方が無難と思います。

注射でも排卵しない多嚢胞性卵巣

注射の誘発剤でもなかなか排卵しない重症の多嚢胞性卵巣の方が漢方だけで排卵する事があります。
逆にクロミッドを使えば排卵する人でも、漢方だけではなかなか排卵しない事もあります。
つまり、排卵誘発剤の効きやすさと漢方の効きやすさは同じでは無いという事になります。
理由としては、誘発剤のメカニズムと漢方のメカニズムが違うという事だと思います。多嚢胞性卵巣は、卵巣が硬くなり、卵胞が膨らむ場所がなくなる点が問題です。漢方は速効性はありませんが、卵巣の汚れを綺麗にして卵巣を柔らかくする働きがあるのではと思います。
強い注射でも排卵しない人が作用の弱い漢方でちゃんと排卵するのを見ると漢方の素晴らしさを感じます。

AMHについて

AMHと卵の質はあまり関係しません。
AMHが低い人でも良い卵がとれる人は沢山ありますし、当然妊娠もします。
ですからあまり細かい数値で一喜一憂しない方が良いでしょう。

AMHは卵巣年齢といわれ、数値が低くなればなるほど、卵巣の中の卵の在庫が少なく、閉経が近いと言われます。
しかし、必ずしもそうではありません。
卵巣の中には沢山の卵胞が眠っています。
これが排卵の6-9ヶ月まえに自分の順番が来て膨らみ始めます。
どの卵胞が膨らんでくるか、どのようにスイッチが入るかはまだよく解っていません。
卵胞が少しずつ膨らみ、あと3ヶ月後くらいに排卵するくらいの大きさに育つとAMHというホルモンが分泌されます。
ですので、AMHは卵巣の中の卵の在庫を正確に数えているのではなく、3ヶ月後に排卵する卵胞の数です。
卵胞の在庫が多ければ膨らみ始める卵の数は多くなるかというと、そうでもありません。
沢山膨らむかどうかは体質と関わりがあります。例えば、PCOSのような体質で沢山の卵胞が膨らんでくるような場合はAMHの数値は高くなります。
この場合は必ずしも卵胞の在庫が多いとは言えません。
あと、例えば初潮前の場合、卵巣には沢山の卵胞がありますが、おそらくAMHは0に近い数値と思われます。
勿論、卵胞の在庫が減ってくれば膨らみ始める卵の数は少なくなるので目安としては有効です。ただ、体質による違いが大きいので、何回か測って、だんだんに減ってくるなら要注意です。

有形の痰と無形の痰

痰には有形の痰と無形の痰があります。
有形の痰は、下の水毒の所で述べたものです。
これに対して無形の痰というものがあります。

中医学の用語で「怪病は痰を疑う」という言葉があります。
怪病は原因がよくわからない病気などです。
無形の痰とは、体の表面からは解らない痰です。
例えば昔の人は「てんかん」という病気は原因がよく分からないため、怪病と考えられていました。
このような場合は、例え表面的には痰がなくても脳の中に痰湿がたまっていると考え、温胆湯を使う事が多く、実際に治る事も多かったようです。
ただし、「てんかん」はすべて温胆湯という訳ではありません。
舌や脈、その他の症状から痰の存在を類推していく事が大切です。

水毒について

水毒という言葉は、日本漢方ではよく使いますが、中医学にはありません。
中医学では水毒をもう少し細かく考えています。

 湿  余分な水。サラサラとしている。
    脾胃が冷えていたり、腎陽虚などによく見られます。
    肺気の流れが悪くなった場合にも見られます。

 湿濁 普通の湿より汚れがつよく、少し粘る事もある
    冷えが原因の場合も、熱が原因の場合もあります。

 痰  ねばっこく、時に脂っこいもの。
    気管支から出るだけでなく、体のあちらこちらにたまる。
    成分は水と脂が混ざったようなもの。
    これも冷えが原因の場合と熱が原因の場合があり、寒痰と熱痰に分けて考えます。
    舌が湿っている場合は寒痰が多く、乾いている場合は熱痰が多くなりますが、口渇、脈などその他の症状もあわせて考えます。

 痰濁 痰と湿濁をあわせたもの
 痰湿 痰と湿をあわせたもの

このように分類して考えます。

体が冷える事によって水の流れが悪くなり、湿が増える事が多いようです。
体内の陽気は、津液を気化して体内をめぐらせます。
腎の陽気が不足するとこの気化の働きが悪くなり、余分な水がたまると考えます。
脾の陽気が不足すると、脾の運化(消化吸収)の力が弱くなり、水分を吸収する力が弱くなります。
これも湿がたまる原因です。
肺気、体中に気を巡らせる作用がありこの作用がうまく行かないと、やはり肺の中に痰や湿がたまっていきます。
また熱により津液が煮詰まって、痰濁などとなる事もよくあります。

痰は水だけでなく脂を含めています。
中性脂肪などは痰の一部と言えます。

陳久瘀血について

血液の汚れを中医学では瘀血(おけつ)といいます。
中医学の普及とともに瘀血という言葉も大分と普及してきました。
一口に瘀血といっても色々なものがあります。
その中で、子宮内膜症やチョコレート嚢腫と関係が深いのが陳久瘀血という概念です。
陳久瘀血は、血管の外で古くなって固まった血です。
このようなものは、一般的に血液をサラサラにするものではなかなか改善できません。
陳久瘀血を改善するには動物性の生薬が必要です。
よく使われるのがヒルやミミズです。
ヒルは2千年も前から「水蛭」という名前で使われ続けています。

卵管の閉塞

両方の卵管が閉塞していて、体外以外に妊娠の方法が無いとお医者さんに言われた方が、漢方薬を飲んで卵管が通る事があります。
たまたま、1日に2人の方から卵管が通ったという報告がありました。
1人の方は、造影剤の検査で両方の卵管が完全につまっていると診断された方です。
3ヶ月漢方を飲んでもう一度検査したところ、うまく通っていました。
次の人は、通水検査を2回と通気検査を受け、いずれも全く通っていないと言われ、1ヶ月後に造影剤検査を行う事になっていました。
検査を受ける前にと1ヶ月漢方薬を飲んでもらいました。
そして検査を受けた所、全く問題ないとの事でした。
通常、漢方の効き目が出るまで3ヶ月くらいはかかるのでこのような短期間で効果が出るのは珍しいと思われます。
通水検査や通気検査を何回か受けているので、それも良い漢方とあわせて良い結果につながったのかも知れません。

竜眼肉

昔、昔、銭員外という名前の人が年をとってから子供に恵まれました。
ただ息子は痩せて小さく、風に飛ばされそうな風体でした。
そこで銭員外はあまねく名医を呼びあつめ薬を処方させました。
ある時、遠方の親戚が言いました「竜眼肉は虚弱でひよわな体質を改善するのにとても良い。東の海辺のお百姓さんたちは家々にみな竜眼肉の樹を植えている。
竜眼肉を食べると体は丈夫になり、病気をしない。」と。
銭員外はこれを聞いてとても喜び、すぐに東の海で沢山の竜眼肉を手に入れるように命じました。
連続1ヶ月、息子にこれを食べさせ、あまった実の肉は干して乾かし、種は庭に植えました。
息子はますます竜眼肉を食べ体はとても丈夫になりました。
それから息子は銭員外の指導のもと、勉学や武道にはげみ、名をなし、庶民の幸福を願う立派なお役人さんになりました。

茘枝核

ある日、中国の唐代の有名な詩人、白居易が家の中で詩を推敲している時に南方に住んでいる友人が訪ねてきました。
かれは成熟したばかりの茘枝の実をもってきました。
そこで二人は茘枝を食べながら詩について語り合いました。
この時、白居易の妻の春蘭が来て机の上にならんでいる沢山の茘枝の食べ終わった実の種を見て、紙に包んで引出に入れました。
1ヶ月後、白居易は疝気という病気になりました。(鼠径ヘルニアや睾丸が腫れるなど、下半身にしこりが出来る病気の総称)
動くのも大変でした。
春蘭はお医者さんの所に行き処方を書いてもらいました。
そのお医者さんが書いた処方が茘枝の種でした。
そこで春蘭はしまってあった茘枝の種を取り出し煎じて飲ませました。
何日もしないうちに白居易の病気は治ってしまいました。
それから白居易は会う人会う人に「疝気は茘枝の種を飲むとすぐによくなる」と言いました。
その後、白居易は都に引っ越しました。都で御医に会った時にもその話をしました。
ちょうどその御医は漢方薬の本を編集している時でした。
そこでひの御医はその本の中に「茘枝核」として茘枝の実の話を加えました。
それで茘枝核の効能が後生に伝わる事になったのです。

枸杞子

伝説によれば、昔、お役人さんが出張に行ったとき、16-7才くらいの綺麗な女性が、白髪あたまの老人を竹竿でたたこうとして追いかけ回しているのに出会いました。
お役人さんは、娘をひきとめ、どうして老人をたたくのかと聞きました。
その娘が言うには「私がたたこうとしているのは私の孫の子供、つまりひ孫です。私の家には良薬があるのにちっとも飲もうとしない。だからまだあんなに若い年なのにもうこのように老けてしまったのです。
それでたたいて懲らしめようといていたのです。」
お役人は好奇心にかられて娘の年令を聞きました。娘は「372才」と答えました。
お役人さんはびっくりして、すぐ、その長寿の方法を聞きました。
娘は、枸杞子を毎日食べる事だと答えました。

この話はいかにも中国らしい作り話です。
いくら枸杞子が体に良いからといって372才になっても16-7才のような綺麗な娘のはずがありません。
あたかもドラえもんのポケットのように、こんな薬があったら良いなと言う事でしょう。
ただ、全くの出鱈目ではなくて、やはり枸杞子は体にはとても良いものだという事を伝えたかったのでしょう。
あまり大げさすぎると誰も信じなくなってしまいますね。